行動活性化プログラム

 
当院のリワークプログラムでは、いくつかある認知行動療法の技法の中でもシンプルで、治療効果の高い「行動活性化」を初めに学んでいただきます。
つい行なってしまいがちな、先延ばし(回避)行動や、心配事をくよくよ反復して考える(反すう)行動に気づき、気分に左右されない目的に応じた行動を増やすことを学び、実践していきます。

ストレスマネジメント講座

ストレスマネジメント講座では、復職した後再びストレスにさらされても、それにうまく対処して、うつを再発させないためのスキルを学びます。
スキルは、学んだ当初は上手に使えなくても、繰り返し使い続けるといつの間にか無意識にできるようになるものです。
ストレスを悪化させやすい自分の思考のクセを見つけ、そこから抜け出す手段をいくつかの「ヒントになる言葉」と共に考えていきます。
また、健康な心の状態に自分を回復させる力(レジリエンシー)を高める方法についても学びます。

アサーション・トレーニング

うつになりやすい方は、自分の意見を口に出すことが難しく、つい我慢してしまいがちです。アサーション・トレーニングでは、自分を大切にし、他人も大切にするコミュニケーションのあり方を学びます。
リワークでは、休職中の仲間が集っていますので、集団の利点を生かして、職場や日常生活場面において、これまで困った場面などを取り上げ、ディスカッションやロールプレイを行います。

アドラー心理学の紹介

アドラーはフロイトやユングと並んで心理学の3大巨塔と呼ばれています。彼の考えに触れることで、人生やその課題、幸福について、新たな視点から見つめることを学びます。アドラー心理学は刺激的で示唆に富んでいますが、同時に個性も強いので、この理論の受け止めは利用者の皆さんにおまかせしています。

対人関係プログラム

交流分析の考え方に基づいて、自分自身のことをより深く知り、人との関わり方について考えていただきます。
少人数グループのくつろいだ雰囲気でゆっくりとプログラムを進めます。

マインドフルネス

毎日行う瞑想と、毎週出される「練習課題」を通じて、「今ここ」に集中する力を養います。再びうつに陥らないためにも、心を強く柔らかく整えていきましょう。

ウォーキング

 
うつの回復にウォーキングが有効であることは広く知られています。
お天気が許せば、毎日1時間弱ウォーキングを行います。3分間速歩し、3分間普通に歩く、を繰り返すインターバル・ウォーキングを基本とします。時折近所の河川敷に立ち寄って、野球の真似事やキャッチボール、バレーの円陣パスなど柔らかいボールを使って行うこともあります。

卓球

 
リワーク施設には卓球台が備えられていて、プログラムの空き時間にはラリーを楽しむ利用者の皆さんの歓声が響きます。
時折、院長・スタッフを交えてトーナメント大会を開くこともあります。上位入賞者には手作りのトロフィーも贈呈されます。

ヨガ・ストレッチ体操

雨天の場合、屋内でヨガやストレッチ体操などを行います。メンタルヘルス不調の時には無意識に筋肉も固く緊張させているものです。身体をほぐし柔軟性を高めることで、肩こりなどの痛みも軽快します。

ディスカッション

 

ディスカッションといっても、難しい話ばかりをするわけではありません。
「今度スマホを買い換えようと思うんだけど、何がいいかな? 」「効果的なダイエット方法はないかしら?」「パンダの赤ちゃんの名前募集に応募しよう」など柔らかい話から、「しんどくて朝起きられないときどうしてる?」といったメンタルヘルス不調に直結した話まで、いろいろ取り混ぜて議論します。
人前で自分の意見を言ってみること、他人の意見を聞くことの楽しさを体験していただくのが主な目的です。

集団課題

リワーク全体を1つの課とみなして、ほぼ1月単位で何か企画を立ち上げ、その実現のためにメンバー全員で協力して動きます。
企画はメンバーの話し合いで決めますが「近隣の防災マップを作ろう」だったり「スパイスについて調べて美味しいカレーを作ろう」だったり、硬軟さまざまです。
出来上がりではなく、その過程でいろいろな体験をしていただくことを大切にしています。

ビジネススキル

会議の進め方や社内での人間関係の築き方など、復職した後に役立つであろうビジネス上のスキルを提供するプログラムです。
このプログラムで学んだ会議の運営方法をディスカッションの場面で実践しています。

金曜日のショート面談の他、随時丁寧なフォローアップ

金曜日には利用メンバー全員に対してスタッフが短い面談を行い、その週を振り返った上で次週のスケジュールを一緒に考えます。
その他「少しスタッフに相談したい」と思われた時など随時面談の機会を設けます。
また、数ヶ月に一回、メンタルヘルス不調に陥った状況と現状について「振り返りシート」をもとに面談します。
ご本人や職場のご希望によっては、職場の健康保健スタッフや人事の方も交えての面談を行うこともあります。

利用開始当初は、個別のプリント課題でマイペースの調整

 

毎日数枚のプリント課題をお出しします。
かんたんな数学や英語、国語、一般常識問題などに取り組み、徐々に集中力を回復させます。
論理思考や注意力・推理力を要求される課題にもチャレンジしていただきます。

 

 
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「リワークのことでたずねたい」「リワーク見学希望」とおっしゃっていただければ担当者につながります。